グッチ財布二つ折りランキング9が強い シャネル 二つ折り財布 グッチ財布二つ折りブランド推薦,買ってグッチ財布二つ折り何に注意して design.hu


2015-02-07 16:15    グッチ財布二つ折り
 昨日の夕方、ビブリア古書堂に再び現われた志田は、本を盗んだ少女を捜すという俺たちの申し出(それと、文庫本の買い取り価格)に大いに喜んでいた。同業者からも話を聞きたいと告げると、すぐに店の電話で連絡を取ってくれた。俺は直接会話はしなかったが、先方は会うことを快諾し、待ち合わせ場所と時間を伝えてきたというわけだ。 「お前も一回読んでみろよ、『落穂拾ひ』」  志田がそう言ったのは、同業者のせどり屋と連絡を取った後だった。 「俺が読んだのは今の仕事を始めてすぐだった。俺だってずっと今みたいな仕事をやってたわけじゃねえ。会社でも家庭でも失敗やらかして……ま、それはどうでもいいけどよ、橋の下で読むには、ずいぶん甘ったるい話だとは思ったぜ」  志田がビブリア古書堂に現われるようになったのはここ数年だそうだが、それ以前にどこでなにをしていたのか、篠川さんもよく知らないという。 「人付き合いが苦手で世渡り下手な貧乏人が、不満も持たねえで生きていく、なんてただの願望だわな。まして、そいつの前に純真|無垢《むく》な若い娘が現われて優しくしてくれる、なんてあるわけねえじゃねえか」  文句を言っているわりに、志田の口調は優しかった。まるで世話の焼ける兄弟の話をしているようだった。 「まあでも、そういうことが分かってて作者もあの話を書いたんだろうぜ。それは読めば分かる……あれは甘ったるい話を書く奴に感情移入する話なんだ」  俺は頷いた――読んでみたいと思わせる感想だった。 「……正直、あの本を取り戻すのが難しいことは分かってんだ。ただ、諦めがつかなくてよ……本が見つからなくたってお前らを責めるような真似はしねえ。そのへんは安心してくれていいぜ……『男爵《だんしゃく》』の奴にもよろしく言っといてくれ」 「……なんだよ、男爵って」  と、俺は松の木の下でつぶやいた。そのせどり屋の通り名だろうが、どういう人物なのか志田からの説明はまったくなかった。とにかく会えば分かるということだった。  俺は携帯の時計を見る。待ち合わせの時刻を少し過ぎている。連絡先ぐらい聞いておけばよかったと思い始めた時、 「ここでなにをしてるんだ?」  背後から声をかけられた。振り向くと白いシャツを着た長身の男が、寺の山門から現われたところだった。年は多分二十代後半。無造作な巻き毛の髪に切れ長の目。日焼けしていない肌から、ほのかに香水の香りがする。革のビジネスバッグを提げていなければ、撮影の合間のモデルと言われても信じただろう。墓参りの帰りかなにかだろうか。 「待ち合わせをしてるんです」